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バドミントン指導は小学生から高校生まで、幅広く教えています。今回のタイトルは「下からサーブが打てない人によくある間違いを説明する。」です。
Contents
バドミントンで最初につまずくフォアハンドのサーブ
この記事の対象は、バドミントン歴半年以内の選手を対象とした内容になります。初めてバドミントンをするとき、多くの子ども達がこのフォアハンドの下からのサーブで苦戦しています。
僕もジュニアを教えていますが小学生がはじめてバドミントンを始めるときは大体、大人が付き添ってサーブ(1本目)を打ってくれます。最初は当たりません。下からも打てない(あたらない)ので仕方がなく手で走ってもってきます。1・2回とラリーが続くようになってきます。いい加減子どももシャトルを渡しに走るのが億劫になりサーブを挑戦し始めます。当たりません。走ってもってきます。
かわいいですね。小学生の低学年だとこんな感じです。最初からサーブを打てる子はかなり稀だと思います。僕が観察した中でサーブが当たらない子の傾向や対策をまとめてみることにしました。
また、この記事を読んだことにより、急激に上手になるものではありません。この記事を参考にひたすら練習して身体に覚えさせる必要があることを覚えておいてください。
それでは、最初に下からのフォアサーブを打てない人に多い間違いについて説明します。
それは、シャトルに合わせてラケットのスイングをしてしまう事です。これだけを聞くと、何が間違っているのかわからないと思います。
考えとして、正しくはラケットのスイングに合わせてシャトルをトス(落とす)ようにすると上手にいくようになります。
シャトルに合わせてラケットのスイングをしてしまう事がなぜいけないかというと、シャトルがトスしてからラケットの面がちょうどよく当たる位置をあっという間に通過してしまうためです。
初心者の下から打つサーブを見ているとシャトルをトスしてから、サーブのテイクバック(ラケットを引く動作)をします。
本格的にショットとしてラケットが前に加速しだすころにはトスしたシャトルはすでに腰の位置より低くどうやってもラケットが間に合いません。
それで何度振っても当たらないし間に合わないという現象が起こってしまうのです。
そこで改善するにはまず先にフォームを作ってしまう事です。
サーブをイメージし、下でラケットを振ってみる。ある程度フォームが安定したところでシャトルを持ちます。
サーブがうまくいかない原因にシャトルに合わせてフォームが乱れる事が言えます。
そのため先ほど安定させたフォームにタイミングを合わせてシャトルをトスするようにします。
まとめると、
- スイング開始→シャトルトス→インパクト
という手順になります。少しくどいようですが、間違いは、
- シャトルトス→スイング開始→間に合わない
となります。このようになってしまうのは、初心者だと2つの動作を同時にできない事が原因です。
正解の形はスイング動作中にシャトルトスをするので、スイングとシャトルトスを同時にやらなければなりません。
間違いの方法はシャトルトスを終わらせた後にスイング開始なので動作が別で一つ一つを意識して行う事ができます。しかし、それでは間に合わないので改善が必要です。
これはあくまでも、小中学生の初心者をイメージした問題点です。
ある程度競技レベルがあればシャトルトスをした後にスイングを初めても十分に間に合います。そのため、基本として全ての選手が常に心得なければならないような事ではありません。
ここからは、それ以外の下から打つフォアサーブに関するコツなどをまとめていきます。
バドミントンにおけるフォアハンドサーブ、上達のコツ
それでは、フォアハンドサーブのコツを確認していきたいとおもいます。
構えを作る
何事も構えが重要です。足元から説明します。動作は足元から始めないとしっかりした力が作れません。初心者程、手の意識が強く力を使っているにもかかわらず飛ばない感覚があります。
足は肩幅に開く
サーブに限らず、動作は重心移動が重要なので足幅が狭いと重心が移動できる距離が狭くなります。また、重心移動をしっかりできる幅自体を用意しないと感覚もわかりづらいので足は肩幅に広げましょう。
足先の向きをL字に
右利きの場合は左足がショットを打ちたい方向で右足は左足に対して90°の向きにします。なぜ、左右の足が同じ向きを向いていないかというと、重心移動と身体の回転を使ってショットを打つためです。足先が同じ向きを向いていても身体は回転させる事はできますが打ちたい方向につま先を向けてその向きに誘導させるようにして打った方が確実に方向もコントロールできます。
体幹(ヘソ)の向きは右足と同じ向きに
先ほどと同じ内容になりますが、スイングの時は身体を回します。スイングが終わった瞬間はお腹が正面を向くようになります。そのため、最初から正面を向いていては身体の回転をまったく使うことができません。そのため、最初の構えの段階では右足と同じ向きにへそを向けスイングとともに四分の一回転を反時計回りで行う事になります。
左手(シャトルを持つ手)は目線の高さ
あくまでも、ちゃんと当たらない初心者の時期はそれくらいの高さでシャトルを落としましょう。僕がフォアでサーブを打つ時はそこまで上げませんが、慣れればあまりいい位置というのも特別あるわけではないので、好きな高さからシャトルを落とせばいいと思います。しかし、初心者ではサーブを打つまでのテイクバックが遅かったりスイングそのものが遅かったりするために、シャトルの落下時間が必要です。また、身長が低いと打点までの距離も短いためにスイングが遅れがちになってしまいます。
右手は肘を曲げる
肘を伸ばしっぱなしで打つとラケットを回す動作を使うことができません。肘が伸ばしっぱなしの選手は腕を振り子のようにして打ちます。ずっと単調にロングサーブを打つのならそれでいいのですが、ショートサーブをおり混ぜる時に相手側から見た場合ロングとショートサーブのフォームの違いが大きくなりがちです。そのため、少し肘を曲げて腕の捻り(回内)を使って打てるようにしましょう
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手首はリストスタンド(手首の関節を後ろ・親指側に軽く曲げる)の状態で固定する
手首がしっかり力を使う形は決まっています。それがリストスタンドと言われる手首の形です、例えば、2リットルのペットボトルやそれくらいの重い物を持ってみてください。手首はその思いものをしっかり支えようと少し反らし気味になるはずです。(ただ、掴むだけでなくしっかり持ち上げてみてください。)この形が手首をしっかり力を使える形です。しかし、バドミントンのラケットは軽いので、このリストスタンドをしっかり作る必要がありません。首が、くにゃくにゃの状態ですね。このままでは、シャトルを打っても力が伝わらずうまく飛びません。シャトルを打った瞬間はかなり強い力がかかるため、しっかり手首を固定し力強く打てる準備をしてからスイングをしてください。
シャトルトスの位置を決めて正確に落とす
シャトルトスとは、サーブを打つ前に手からシャトルを離す部分です。シャトルを離す位置に関しては上記の構えの通りです。ここで注意してもらいたいのはその場で離すという事です。上手くいかない子で多いのが少し投げてしまう事です。シャトルが落下する位置がその都度違うと正確に当たるわけがありません。また、投げなくても次のスイングの動作を意識しすぎてシャトルがいろんな方向に流れてしまいます。これでは同じように正確に当たりません。そのため、ここで重要なのはシャトルに余計な力を与えずにまっすぐ落とすという事です。
また、シャトルを落とす位置は前後の位置関係で左足の横に落とすようにしてください。それは、最後に左足を軸にして身体を回すので、一番ラケットにスピードが乗るのは左足に重心があるときです。シャトルを落とす位置で間違えがちなのが、右足を左足の中間にシャトルトスすることです。そうしてしまうと、身体は右足から左足へ重心移動の加速中にシャトルを打つことになります。それだと、ショット自体も安定しませんし、しっかり力も伝わりせん。
意外と、この部分ができずに上達しないことがあるので、些細な点ですがしっかり確認するようにしてください。
右足から重心移動して左足に軸を作る
構えの段階で右足に重心をのせておきます。スイング動作と同時に左足に体重を移動させ、インパクト時には左足に体重がしっかりのるようにします。ここで、多い間違いが体重移動をさせないで打つ場合です。例えば、足を開いて右足から左足への重心移動しないでちょうど中間に重心を置いてその場で回ってしまう場合です。これだと、スイングが小さくなって強い力が作れません。他にも左足に重心をのせっぱなしにしてしまう場合です。これも大きい力が作れません。
身体回す
インパクトの直前に身体を回します。ここで、重要なのは右足から左足に重心移動した流れで左足を軸にして身体を回すという事です。重心移動の力をインパクトまで伝えたいのですが、右足から左足への重心移動をそのままスイングにのせると身体が流れるだけで正確に力が伝わりません。そこで、重心移動が左足にのったらそのまま左足を軸にして身体を回します。そうすることで重心移動の力が集約されるのです。
リストを固定する
構えの説明と重複してしまいますが、もう一度説明したい程重要な部分です。足もとの重心移動から力を作り出して上半身に伝える説明をしてきました。足元で作った力の流れをロスしやすい場所の一つに手首の関節部分にあります。どうしても打つときにシャトルを押し込もうとし過ぎて余計な動作が入ってしまいがちですが、手首はリストスタンドで(手首の関節を親指側と手の背側にそらせた状態)丁寧に回内しましょう。
インパクトの位置は少し前
インパクトの位置は少し前にしましょう。左足付近にシャトルトスしていれば自然と、少し前で打てているかと思います。上手にフォアサーブが打てない子に多いのがインパクトの位置が身体に近いことがあります。最初の構えの段階で左手を前に伸ばしているので自然と前で打つかと思いますが、改めて少し前で打つ意識を持ちましょう。
左足の軸を安定させる
ここまでの事が出来ていても、思うようにシャトルが飛ばせていない場合や、ショットが安定していない場合があります。最後に軸となっている左足はしっかり安定しているでしょうか。僕が指導している生徒でいたのですが、ここまではしっかりできているのに、最後のインパクト時に左足がぐらついている場合があります。指導しているときに見分けるポイントは地面に足の裏がちゃんと設置しているかです。その子は、インパクト時に左足に軸が作れずぐらぐらして少し足が地面から浮いている部分がありました。もちろんほんの少し親指側が浮いていた程度ですが、スイングにロスがある証拠です。しっかり軸を作れるとスイング安定しますので、修正していきましょう。
大きく飛ばすコツ
最後に、基本はしっかりできているけど思ったほど飛ばない人向けにロングサーブ大きく飛ばすコツを紹介します。
重心の上下を利用する
重心の移動はかなり大きな力です。基本でも右から左への重心移動をすることで力を作り軸を作る事で力を集約するという説明をしました。重心は水平方向のみでなく、上下でも重心は存在します。サーブを打つ構えの段階で右足に重心が集まっていると思いますが、スイング動作が始まるときに右足側一度腰を低くして重心を落としてください。俗にタメを作るなどという言い方ができると思います。そして、左足に重心移動をさせながら重心を上げる。つまり、伸び上がるようにしてスイングするとしっかり身体を使えます。
身体を大きく使う
ここまでの説明で、理屈としてはすべて説明されているのですが、理屈ではなくイメージで説明します。サーブがしっかり飛ばない選手は、力の問題ではなく打ち方の問題であることが多くあります。そのうえで、全体的に打ち方が小さいように見受けられます。また、腕を大きく振っていても身体がまったく使えていないことが多いです。よくあるのが、身体は正面を向いたままで身体の捻りや重心移動はほとんど使わず腕も振り子のようにしたから大きく振り上げるような動作です。本人は力一杯打っているので、自然とコントロールの方に意識が向きづらく、なかなか飛ばない上にコントロールも悪いという状態になってしまいます。
これらを注意して、繰り返し反復した練習をすればしっかりとしたしてからのサーブが打てるはずです。
また、サーブの練習は練習相手が必要なく、一人でいくらでもできる練習です。
他の普段の練習の合間など少しずつでもサーブの練習をすれば必ず上達するはずなので頑張ってください。
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